ゴミ屋敷

ごみ屋敷とは

インターネットなどでよく見かけるようになったきた業種に「特殊清掃」というものがありますが、これはごみ屋敷など普通のハウスクリーニングでは対応できなくなってしまった場所に対応するための仕事です。

現在、高齢化や首都圏への人口集中による空き家問題が起こっていますが、それに関連して全国的に多く見られるようになっているのがごみ屋敷問題です。

ごみ屋敷というのは室内に入り切らないほどのごみが埋め尽くす状態のことで、ひどい場所になると屋外にまでごみが進出し、公道を埋め尽くすかの状態ができあがってしまいます。

当然のことですがごみが部屋中にあふれるとかなりの臭いが出ることになり、ゴキブリやハエなど害虫の発生源となってしまいます。

実情がわからない人にとっては、「ごみ屋敷」と聞いてもちょっと散らかった住宅くらいにしか思わないかもしれませんが、実際の現場は天井までごみが積み上がっているほど凄まじいものです。

そうした常軌を逸したごみ屋敷が発生してしまう原因はいくつかありますが、ほとんどのケースは住宅の主が精神疾患を患っているということが多いようです。

ごみ屋敷に住むことによる子どもへの影響

近隣の住宅にとっても非常に迷惑なごみ屋敷ですが、それらの最大の被害者は何と言っても子供たちです。

ごみ屋敷は大半の場合で独居老人や一人で生活をしている仕事のない人によるものなのですが、近年では家族で生活する住宅で同様のことが起こっている事例が判明しています。

よくあるケースの一つにペット飼育に失敗をした「多頭飼育崩壊」というものがあり、最初に野良猫を拾って住宅で育てようとした結果、数十匹にまで繁殖をしてしまい自分たちの力で制御しきれなくなるということがあったりします。

それらのごみ屋敷で生活をしていると、全身は虫刺されだらけになり、感染症のリスクも高まります。

もちろん友達を家に呼ぶことはできませんし、洗濯もままならない状況になることで、学校に行くときの衣類も非常に不潔なものになってしまいます。

子供といっても10歳以下では自分たちで片付けをすることもできませんので、親がそのようにごみを放置しているのを見てもそういうものだと思うしかありません。

道路にごみがはみ出るほどのごみ屋敷ならばまだ近隣からの通報もありますが、一番難しいのが外観からはすぐにそれとわからないごみ屋敷です。

片付けることができないというのは性格的な問題もありますが、それ以上に「ものをあるべきところに収めることができなくなる」という脳の疾患が疑われます。

もし自分の家族もしくは近隣で同様のことが疑われるなら、早めに地域自治体窓口に通報するなどし、子供への悪影響を最小におさえる必要があるでしょう。