お仕事と子育ての両立

優先順位を決める

仕事をしながら子育てをしていくということは、そんなに生易しいことではありません。
結婚を機にそれまでの仕事を辞めてしばらくは専業主婦になるという人もいますが、将来の子供の教育費や住宅購入などのため、できるだけ早めに仕事に戻りたいと思う人も多くいることと思います。

しかし現在の50代以上の世代の人にとっては、結婚=退職という意識が高く持たれており、実際に家庭内の家事についてのアンケートで男性は仕事、女性は家事という分業を肯定する人は年齢が高くなるほど多くなっているのです。

もちろん子供を産んで子育てが一段落するまで、落ち着いて家庭に入ることができるならそれに越したことはないのですが、現実的にはそれは誰にでもできることではありません。

金銭的にある程度の余裕があっても、子育てが終わってからのキャリアプランを考え、できるだけブランクをおさえて早く復職したいという考えもあるでしょう。

とはいえ、独身の時期にはそれほど大変と思わなかった仕事も、子供の世話と並行しないといけないということになるとかなりの重圧になってきます。

子供というのは仮に信頼できる保育所や幼稚園に預けるにしてもしょっちゅうケガや病気をするものですし、家族が一人増えることにより家事負担は一気に増加します。

どれほど家事が完璧で、さらに仕事ができるという女性でも、仕事と育児を両方完璧にこなすのは不可能です。

復職を考えているなら、まずは自分にとってもっとも優先すべきなのは何かを考えて行動していきましょう。

職場の人間関係を築いておく

育児休暇から復職する時に、大きな障害となるのが職場の人間関係です。
というのも現在の就業環境では、人員に十分に余裕を持たせて雇用している職場は少なく、もともとギリギリの人員で仕事を回しているというところが多くなっています。

社会問題としてピックアップされることも多い「マタハラ」もそうした厳しい就業環境の中で発生するもので、一人人員が抜けることで他の従業員に大きな負担がかかることで、当たりがきつくなってしまうのです。

最近では妊娠・出産に伴う休職に対応してくれる職場も増えてきていますが、厳しい経営状況の会社ではそこまで気が回らないというのが実情です。

子育てと仕事を両立させていくためには、まずは復職することができる環境があるかどうかが重要になってきます。

妊娠がわかったときには早めに職場に相談し、自分自身としても復職をしたいかどうかを明確に意思表示をして、できるだけ周囲に理解を求めるようにしていきましょう。

あらかじめ時短業務などを告げておくことで、残業を一人だけ免除されても周囲の空気を悪くすることがなくなります。